見た映画を記録する

毎月観た映画と映画以外を記録しています。

2021年5月に観た映画や、映画以外

 5月は映画を一本しか観ていませんが、そのかわり演劇の配信をめちゃくちゃ観ました。あと生まれて初めて自分の意思で劇場に行って演劇を観るということもした。

 

★2021年5月に観た映画

1.天才画家ダリ 愛と激情の青春

 あまぷらで観ました。これが……ロバートパティンソンが主人公なのかと思いきやハビエルベルトラン氏のロルカが最高最強によくて愛が重たく頭がよくて引き際を心得ているのにどうしてもなにかが後を引いてしまうすごいめっちゃよかった……観てほしいです。そもそもわたしは文化人のわちゃわちゃが好き。観てないけどプライベートジョークもあって、それはそれとしてロバートパティンソン氏への熱い視線もあり、それでいてロルカにめちゃくちゃ心をやられちゃった。あとブニュエルもずっといらいらしててすごくよかったな。ふたりが月光の差す中でボートから海に入っていくところ、中原中也の湖上じゃんって思いました。湖上やるふたり、好きになりがち。観てください。

 

☆2021年5月の映画以外

・太陽(イキウメ、同時再生)

www.youtube.com

 同時再生で2回目観ました。何回も観ている人々はその分だけ気付きが多くてすごいしありがたい……前に観たときは鉄彦さんのことをほんとのこどもの俳優さんが演じていると思っていたので今回の方がよりひとえさんのやばすごさを感じることができました。

 

・S/N(ダムタイプ

www.ntticc.or.jp

 配信で観ました。最初に解説を読んで、よっしゃ勉強するぞ!という気持ちで観たら、インスタレーションと講演会とお喋りと夜に見る夢の間くらいな、まぜまぜの、ふしぎな感じだった……

 

・タージマハルの衛兵

www.nntt.jac.go.jp

 お借りした円盤で観ました。いいたいことがめちゃくちゃいっぱいある。こうやって書いていると月に1回くらいはいいたいことがめちゃくちゃいっぱいあるものにぶち当たっていて幸福であることだなあ。これも実は同時再生で観たんですけどこんなにみんなが褒めていて同時再生じゃなかったら途中で観るの辞めてたかもしれん。とくに1幕から2幕の間のところ。つらすぎる。考えることがいっぱいある。タージマハルに関しては、こころがふたつある~~って感じなんですけど、ひとつのこころはつらいつらすぎるでもこういうことこの世にいっぱいある皇帝のこと殺さなくたっていうこと全部聞かなくたってもうちょっと別の道があるジャングルの中とか……って思うこころ、もうひとつは、フマとバーブかわいすぎるかわいすぎるよおあとつらい話はめちゃくちゃ好きだよおと思うこころ……赤剥けの皮膚に海水をすり込むと痛くて気持ちいいみたいな……(???)玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだじゃんとか千種草一じゃんとか言いたい放題していた。そういう、いたましいんだけど、叙情があるように思って……あと噂の成河さんをここで初めて観ました。ものすごい。あまりにも気になって新国立劇場の物販でパンフを買ってしまった。いつの日か何もかも大丈夫になったら(そんな日が来るのかわからないが)ほんとのタージマハルに旅行して自分がどういう気持ちになるのかたしかめたい。

 

舞台芸術スタッフの仕事 照明

www.youtube.com

 2021年8月現在まだ2までしか観ていないんだけど。いろいろ観ていて、照明というもの、ひょっとして観客の情動に多大な摂動を加えているよな!?ということに気付き、照明のことがすごく気になってる。照明がすごくいいと勝手に心が動かされるもんね。映画だと気付きにくいんだよな、たぶん絵作りと切っても切り離せないのでだと思う。音楽とかと近いけど、視覚なので、うわ、わたし今なんかどうも演劇観るリテラシが上がったのか重要な瞬間にきちんと気付けた!?と思ったら照明に誘導されてたりするんだよな。おもしろすぎるでしょ。学びたいです。

 

カラマーゾフの兄弟(中巻)

 中巻まで来ました。8月時点でまだ下に入ったばっかなのはなんでだろ…

 

・ヒトはなぜ神を信じるのか 信仰する本能

www.kagakudojin.co.jp

 それこそドストエフスキーとかもだけど信仰というもの私の主観としては私は全然わからないんですけどわかったほうがいろいろと解像度があがりそうだなって思っていて、わかりたいな~と思って読みました。ひとがなぜ神を信じるのかはそういう仕組みだからと書いてあった気がする。そうなのかなあ(そうは思っていないひとの方が多そうなのであまり求めていたものとは違ったな、広く共有されている概念をわかりたかったので)と思ったけど、すごいいろんな事例がいっぱい挙げられていたのでなんとなくその後も物語の中とかに信仰が明言されてはいないが下敷きになっているときにあっこれ信仰がある人にはわかるように描いてあんのかな!?って前よりも気付けるようになった気がする。

 

・純真なエレンディラと邪悪な祖母の信じがたくも痛ましい物語

www.kawade.co.jp

 ラテンアメリカ文学もそろそろ読みたいよな~と思っていた矢先おもしろいよっておすすめしていただいて読んだらほんとにすごくおもしろかった。好きなタイプのファンタジーとこの世の混ざり具合、乾いた残酷さ、骨を痛める湿気、マジックリアリズムってやつだと思うんだけどこれがマジックリアリズムなら私マジックリアリズムが好きだわ。と思いました。表題作はつらくて読み返せないが天使が鶏小屋に埋まってるやつ好きだ。

 

・ダンピアのおいしい冒険 2

matogrosso.jp

 コミックス2巻がでたので得たうれしみ。昔の児童書ってイギリスの本が多いから航海ものがいっぱいあるんだよね。そういうので育ったので航海もの好きなんだよな。冒険ものとかも。ダンピアのキャラクタ造形が絶妙ですきです。あとこんなにかわいく描かれてるダンピアだけどあとで読んだ方のエレンディラに入ってた短編ではダンピアとかいうやべえ略奪者という文脈で書かれてていや~~おもしれ~~~って気持ちになりました。

 

イプセン作『ヘッダ・ガーブレル』を読む(東海大学の講義)

www.u-tokai.ac.jp

 この日ちょうどおやすみだったんで観てみるかって思って課題図書を借りてぎりぎり講義に間に合う感じで読んで講義聴くっていうめちゃめちゃ大学生みたいなことした。ほんものの大学生だったときもやってないくらい理想的大学生だった…それはともあれヘッダガーブレルは主人公の女の人のなまえなんですが、これがきっつい話でなあイプセンがこのときひょいと取り上げたこのわだかまりは2021年になっても別にどうもこうもなっておらずそのままここにあるわけよ、げえ、これが戯曲の強さってやつ……私はずっと演劇はこの世のここにある話をそのまま切り取って舞台の上に持っていったときそれって何がおもしろいわけって思ってたけど何がおもしろいかはちょっとずつわかってきた気がする、言語化はできないけど、少なくともおもしろいと感じるチャネルを獲得しつつある。それはそれとして講義の主題は翻訳戯曲を読むということのおもしろさだったのだけどここで課題になってた訳と私が読んだ訳がまた更に違っていてそれもおもしろかったです。生まれ変わったら文学部の学生になりたいなってちょっと思った。

 

・ヘッダ・ガーブレル

www.iwanami.co.jp

 この訳で読みました。うすくて登場人物もキャラ立っててすごく読みやすいんだけど、あと古い戯曲だからってだけの共通点しかないかもしれないがこの前に読んだ三人姉妹ともひきあわせて思うと、生きていかなくちゃいけねえのかよ!おい!のあと、それでも生きていかなくてはね、になるか、生きてかなくてもいいでしょ、になるかの違い…て思った…わからんけど…

 

BTS

www.youtube.com

 世界のBTS、なんでこのタイミングでずぶっとなったかって、この夏はなんとEXOカムバがあるんでそのような気持ちが盛り上がっていたところにちょうどButterのリリース日になんとなく暇でTLに流れてきたMVを覗いてみたら真ん中で踊って手の甲にキスをする紫の長めの髪のおにいさんが本当に信じられないくらい完璧にうつくしいお顔をしていてびびりつつも目が離せず、ほんとにだってびっくりするくらい完璧なんだもん、ジョングクさんでした。のちに知ったが年下だった。まじか。こわい。ジミンちゃんさんがすきですがもはやみんな好きです。豊かなMVとアルバム群、そしてほんと信じられんくらいの頻度で上がる動画と写真、これがカムバか~~って思ってたけど冷静に考えてそんなわけない、これがBTSか!!そりゃ世界中で大人気になるわけだよ!!!すごいんだもん。推しが増えるとこの世が明るくなります。この夏はほんとにBTSのおにいさんたちがいなかったら生き延びられなかったかもしれないな。ありがたいな。みんな元気でいてください。アルバムほしいです。

 

・鋼の糸(JACROW)

www.jacrow.com

 これは私が初めて自分の意思で劇場に行ってみた演劇です。おもしろかった。配信も観た。めちゃくちゃ気になり俳優であるところの今里真さんがでているので観にいったのですが今里真さんはめちゃくちゃよかったです。あと物語が普通にすごくよくできてて全然ノーストレスだったがためにあんまり思わなかったが話がめちゃくちゃよくできてる。作中ですごく長い時間が経つのだけど全然置いてかれたりたるいなと思ったりしない。弊社わりとくそオールド会社なのでわかるわかるそれあるよと思いながらでもそれって結局この世でそういうやばムーブにあったときにあっこれ鋼の糸で観た!てできるからこの世の生きやすさもぶち上がるんですよな。ありがたい。あと最前列だったのでまじでキャパオーバーだったので未だにあんまり頭がまとまってない。すごくおもしろかった。初めて観る演劇がこれだったの、実際激しく幸運だと思う。

 

・スリルミー

horipro-stage.jp

 配信で3ペアとも観ました。観てるときはおもしろいけどそんな好みど真ん中でもと思ったけどあとからじわ~じわ~とあーーまた観たいかもという気持ちになったのはやっぱみてるひとがすごく多くてみんなの感想を見ることができたからかな。数ってすごい。ほんとみんな観ててお祭りみたいでそれもおもしろかったです。ヤマコーペアは熱量とスピードがすごいし俳優のお二人のパーソナリティは彼と私が逆みたいでそれもおもしろい。松山さんのお声が好きです。成河さんと福士さんはそりゃ好きよ。成河さん観るのはタージマハルに引き続き2作品目ですがかわいいときまじでかわいいなこのひとは。でもこわいときまじでこわい。すっごくよかった。あとにいろさんとまりおさんは……あの……キスのとこについて言及してもいいですか?いやほんとにさあざと!!!ってわかってんのにほいほいとつられちゃうのわりとめっちゃくやしいんだけどさすがに何をどうすればオーディエンスが沸くか完璧わかってんだろうな、やばくて、やばかったです。トークショーもおもしろかった。こういう世界があるんだなって思った。

 

・ワーニャ叔父さん

 先月に読んでた三人姉妹とおなじ本の前半。光文社古典新訳文庫です。三人姉妹よりつらいかなと解説を読んで身構えていたら三人姉妹よりもっと散文的でつらいところまで辿り着けなかったって気持ち。でも生きていかなくてはいけないわけ、こっちではもっと明確に、死にたくても生きていかなくちゃいけないわけ、生きてる意味なくても生きていかなくちゃいけないんだよって言ってるなって思って、どうしたんだよ、チェーホフ、でも全員どうしたんだよなんだよなこの世の人間はよお……話がでかくなっちゃった……

 

スーパーカブ

 アニメ引き続き観てます。小熊さんがどんどん強くなる。

 

 まとめてみて思ったが5月は衝撃がでかいものを見すぎではないか!?どこにそんなキャパがあったんだろう。このように毎月やっていきてえもんだ。自分のキャパとかを心配しすぎてもしょうがないということでしょうか。たぶんそうだな。