見た映画を記録する

毎月観た映画と映画以外を記録しています。

2022年3月に観た映画や、映画以外

 3月もがぜん元気でいろんなものを観ていましたな。2月もだけど、いつか観たいな、と思っていた映画をこのへんでたくさん観て、答え合わせの感があった。ていうか3月ってもうほとんど現在じゃん。感想を書くのが追いつきつつある。油断せずいきましょう。

 

☆2022年3月に観た映画(4本)

1. 地球を守れ!

tsutaya.tsite.jp

 はぎゅんさんの出演作ということで、めちゃくちゃおすすめしていただいて、ものすごく気になったのでツタヤディスカスで借りました。あのね、観てよかった。たとえば、ひとのノートを借りて何の気なしにめくったとき、ノートにやばいことがめっちゃ書いてあって、ほんとにこれ借りて大丈夫だった?読んで大丈夫だった???ってなることあるじゃん?(ない)そういう気持ちになる映画でした。わかいはぎゅんさんはめっちゃかわいくて、それだけに、この、きらきらした目をした若者の頭の中で、いったいなにが、どうして、地球を守らなきゃと思わせたのか…こんな地球、守らなくたっていいじゃないか…って思っちゃうんだけど…でも…ほんとおもしろい映画だった。めっちゃ好み。ファンジョンミンさん(女性の方)演じる綱渡りの女の子もかわいくてやさしくてよかったな…手作りのお酒出してくれるところもめっちゃ怖かった…観るのにハードルが高いんですけど機会があったらぜひ見てみてくださいと言いたいです。

 

2. ゴッズオウンカントリー

www.finefilms.co.jp

 これもツタヤディスカスで借りました。実はブロークバックマウンテンを観たことがないので、よく並べて評されているけど、ラブの話としか知らず観た。そしたら、ラブの話でもあるんだけど、ラブと暮らしていくことの話、どっちもしていて、マカロニに塩をかけまくったり、お風呂にふたりで入ったり、使い終わったゴムが放ってあるのが見つかったり、ロマンチックからちょっとはみ出て、でも暮らしていたらあるタイプの、些細な行いの描写がすごく好きだなと思った。ジョニーの暮らし方はずっとすごく痛ましくて、持続可能ではどう考えてもないけど、ゲオルゲが来たから、変わることができる、みたいな、こうやって書くとすごく普通なんだけど、それがものすごく地に足の着いたうつくしさで描かれていて、きれいじゃないんだけど、山の上の小さな小屋でふたりでぎゅうぎゅうでねむる、その緊張感とか、ほんと恋愛映画としてじりじりどきどきした。めちゃくちゃハッピーだった。観てください。

 

3. 高慢と偏見とゾンビ

gaga.ne.jp

 後述しますがこの月に高慢と偏見を初めて読了したので、前から気になっていたけど原案を読んでもないのにな…と思って観たことなかった高慢と偏見とゾンビを観ました。ほんとに高慢と偏見を読んでから観てよかった。なぜなら、思ったよりもめちゃくちゃ高慢と偏見だったからです。なのにゾンビとなぜかカンフーまで入ってる。どういうことなんだ。要素が多すぎてちょっとはみ出てる。ステゴロアクション映画としてもなかなか見ごたえがあるのにドレスとかもめっちゃいいし高慢と偏見の翻案としてもおもしろい。すごいなあ。

 

4. マグニフィセントセブン

www.sonypictures.jp

 観たら絶対めちゃくちゃいいってわかってたから置いちゃってたシリーズ。当然めちゃくちゃよかった。七人の侍が下敷きと聞いていたのでわかっていたとはいえ散々好きにならされておいてからの闘いはたいへんつらい。噂に聞いていたイーサンホークとイビョンホンは当然やばやばによかったんですけど私たぶんリアルタイムだったらファラデーとバスケスにやべえはまりかたしてたな……あぶなかった……ところでイビョンホンのことはめちゃくちゃいろんなとこで観てたけど韓国映画だったらあんなにイビョンホンに要素をもりもりに盛っておいてそのうえ主役じゃない(みんな主役と言えばそうだけど)というのがめちゃくちゃ新鮮でおもしれ~これだからな!!って思いました。ていうかファラデーさんめっちゃかっこよかった。好きになっちゃう。お祭り映画は本当に脳によい。

 

☆2022年3月に観た映画以外

高慢と偏見

www.kotensinyaku.jp

 前述しましたが読書会でこの月高慢と偏見を読みました。おもしろいから!ほんとに!といろいろなところに書いてあるけど、おもしろいとはいえそれってつまりロマンス小説としてのおもしろさでしょ?ロマンス小説向いてないんだよなあ…と思っていたんだけど、読んでみると、実のところかなりバトル小説で、恋愛のすれちがいってか恋愛よりも前におうちとプライドでできためちゃくちゃでかい着ぐるみを着た状態でぶつかり合っているという感じでロマンス小説苦手人間でも全然おもしろかったです。でももちろんロマンス好き人間だったらもっとおもしろいんじゃないかな。名前忘れたけどミスターダーシーの親戚のレディが殴り込んで来るとことか本当に流れ変わったなって感じだったし一ミリも折れないリジーちゃんのよさがめちゃくちゃ出てた。なんとなく、現代で読んでもめっちゃおもしろいんだよな!と思う部分と、あ、そういうことで好きになったり嫌いになったりするんだ…やっぱ時代ちげえな…と思うところが(当然ながら)シームレスに出てくるのでやや混乱するのがおもしろい。これって新訳で読んでいるから感じる感覚というのもあるかもしれないな、訳文自体がやや古びていたら当然そういう昔のものとして読むと思うので…新訳も良し悪し…とはいえ小尾芙佐訳自体は読みやすくて馴染んでるしすごくよかったです。読む側の心持ちの話ね。

 

・九十九龍城

www.europe-kikaku.com

 配信で観ました。ヨーロッパ企画、お名前はめちゃめちゃ聞いたことあったけど、このとき初めて観た。めっちゃおもしろかった。演劇としてっていうか、ギミックももちろんめちゃくちゃおもしろいんだけど、なんか…これ褒め言葉になっているかわからないんだけど…ふつうにめっちゃおもしろい…素でおもしろい…こういうことあったらおもしろくない?ってことが起こるからおもしろい…て感じで、新鮮だった。あと私はめちゃ天丼が好きなんですけど九十九龍城では結構天丼が多発していて、しかしてそれがちゃーんと訳があるんだよな!!回収される!!回収の気持ちよさもすごかった。円盤で見るかもしれないひとがいると思うとあんまネタバレとかしない方がいいのかな。ミニチュアのアパートをみてて、ここにどんな人が暮らしているんだろう…って思うことあるじゃんか。それが見えちゃうみたいな感じでそれもおもしろかった。舞台セットがすごかった。配信ではオーディオコメンタリーもあったんですけどぎりぎりになっちゃって全部は聴けなくて、でもすごくおもしろいことを言っていたのでそれが後悔…

 

・ツインスター・サイクロン・ランナウェイ2

www.hayakawa-online.co.jp

 2巻は買って読みました。当然好きってことがわかってたから。当然好きだった。ところで1の感想を書いたときに小川一水の作品は人間を好きそうと書いたけど、小川一水作品の中ではときどき人間のことをものすごく苦しめるんだよね。天冥の標とか。でもそれは小川一水作品が人間のことをすごく好き故に人間がどうなったらすごく苦しくなっちゃうかわかっているからだと思うんだけど…たぶん…そういうくるしさが2にはありました。正直、正直ね?ツインスターサイクロンランナウェイは始まりがツインスターサイクロンランナウェイなんだけどランナウェイしなくてよくない!?テラとダイはいたいところでやりたいことを好きなように好きなだけできるべきじゃない?それを邪魔する側の方がどっかいっちゃうべきじゃない!?!?と思うきもちもあるんだよね。でも同時に、別に世界を変える責務なんかふたりには全然なくない?やだな~と思ったら立ち向かわなくてもいい、ランナウェイしちゃおうよ!そうだそうだ!というきもちもあり。揺れ揺れです。しかしてテラとダイはまじでラブだ。さっきラブロマンスはそんなでもないと言いましたっけね。でもテラとダイの恋は本当にあまずっぱくてきゅーんとしちゃうしこんなきゅんとするのほんとにひさしぶりだよってくらいきゅんとする…天冥のはなしすぐしちゃうけど思春期に小川一水作品でそれやこれやのものごころがついたものだから(4巻とかで…)小川一水作品にきゅんきゅんさせられる回路がインプラントされているのは当然と言えば当然…まあまず読んでくださいよ。騙されたと思って。騙してないから。

 

・ヴィンチェンツォ

https://www.netflix.com/title/81365087

 前から気になってたんですけどこのとき1話だけ見て、しかしてその続きを観ていない!ドラマの才能がない…カサノくんがめちゃくちゃこどもみたいな本当にかわいらしいお顔をしているのに暴力が結構エグくてでもギャグパートはめちゃくちゃギャグに振っていて、これどういう風に展開していくんだろう…気になる…(観なよ)

 

・アーモンド(舞台)

www.consept-s.com

 シアタートラムで観ました。長江さんがゴニ、眞嶋さんがユンジェの回だった。よいと思ったところと、残念だったと思ったところがあり、これらが表裏一体だったなと思った。何かというと、ものすごく原作小説に忠実な演出だったから…これが演出と気が合わないってやつなのかな…こんな生意気なこと言っていいのかわかんないけど…

 アーモンドは原作小説を読んでいて、原作小説はほんとめちゃおもしろくて、映画みたいだな(映画が好きなので)と思ったし、著者の方は映画の脚本とかも書いてると略歴にあったのでわかる~と思ったし、映画化しないかな(じゅんよるくんがユンジェで…)と思った。つまり、私はものすごく映像(というか、人間が動いて演じること)に向いている物語だと思って、だから舞台化を結構楽しみにしていたのだけど、実際の舞台は、かなり抽象的な演出がメインで、台詞も(きちんと読み込んだりしているわけじゃないんだけど)おそらくほとんど小説のままで、もちろん小説がおもしろいから物語はおもしろいんだけど、私の見たいなあと思って想像していたものとは違って、すごく小説を観て頭の中に想起されるものをそのまま舞台上に投影した…という感じだった…のが…やや…期待と違ったなって感じでした…もし原作小説を読まないで見に行っていたらまた違っていたろうか。

 よかったところもいっぱいあって、眞嶋さんと長江さんがダブルキャストであるがゆえに、私は片方しか見てないけど、ユンジェとゴニの動きやしゃべり、顔を向けるところ、向けないところ、がものすごくぴったりしていて、これはどっちもやっているからこそなのかなあって思った。衣装もおしゃれですごくよかった。半分くらいは神農さんが観たくて行ったんですけど神農さんはいろんな役をくるくると演じて鮮やかだったし背が高くてすごくうつくしかった。ストリング生演奏なのもおもしろいやり方だなと思った(スピーカー音量をもうちょっと抑えて舞台からの音を聞かせてもらえたらもっとよかった。ヴァイオリンの回だったからしょうがないのかもしれないけど…それはそうと最近2022年6月現在韓国ミュージカルを結構観ていますが小編成で舞台上生演奏というのをふたつ観ておりそういう文脈もあったりしたのかな)。もちろん演技や演出によくないところがあったとかじゃなくてすごくよかったし単に想像していたものと違っていたという話だ…特にユンジェの役だった眞嶋さんは初めて観たけど(長江さんはイタちゃんやっているのを円盤で観たことがあったので)最後ユンジェの感情がぱきっと開くシーンがすごく鮮烈だったので他の役を演じているところも観たいなってすごく思いました。

 

アルセウス

www.pokemon.co.jp

 私の初めてのポケモン(うそ、ほんとはポケモンスナップも積んであるけどポケスナはちょっとまた違うから…)。ポケモンのゲームというものを生まれて始めてやりました。こどもの私がまた一人成仏した。ポケモンって楽しいね。ブイゼルつかまえすぎてブイゼルのこと好きになった。シシガミ様に乗って走るのが好き。いま火山島のガーディでつまっててまた積んでいるんですけど…

 

メサイア 暁ノ刻

ody-inc.com

 お借りした円盤で観ました(ありがとうございます)。メサイアは小説しか読んだことがなくて、シリーズの途中から観て話わかるかなと思ったけど、ひととひとのあいだの感情の流れがとてもとてもわかりやすく書いてあったので全然心配なかった。私は杉江さんと井澤さんがそれぞれに好きだったので、最初の登場人物紹介みたいなところであっ井澤さんだわーい!杉江さんだわーい!と思っていたら、なんと井澤さんと杉江さんがバディていうかメサイアどうしだったのでめちゃくちゃうれしくなっちゃいました。人工衛星を落とす物語はいい物語。

 

クラウドアトラス

www.kawade.co.jp

 おもしろかった。ひさしぶりに分厚いSF読み通した。けど、物語が6つあるので、めちゃくちゃ長い物語を読んだ~!という気持ちにならないのが不思議だ…上巻を読み終わって、下巻を読み始めたとき初めて構造に気付いて、なるほど!なるほど!と思ったのがめちゃおもしろかった。全体としてオチがあるようなないような、でも一番内側の層であるところの遠未来で着陸しているから別にもう船旅に着地点がなくてもいいんだろうか…スンミの物語がやっぱ一番おもしろかった。

 

 3月はまじでしごとがやばかった記憶があるのに点数としてかなりいろいろ観てるし見習いたい。毎月このようにやっていきたいですね。